『デューン 砂の惑星 PART2』ネタバレ考察と感想|結末と救世主ポールが選んだ未来

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『デューン 砂の惑星 PART2』
前作『DUNE/デューン 砂の惑星 PART1』で、私が何より魅了されたのは、あの壮大な世界観でした。

果てしなく広がる砂漠、巨大な宇宙船、独特の文化を持つ人々。そして、砂の中から姿を現す巨大なサンドワーム。
あまりの美しさに「このサンドワームになら飲み込まれてもいい」と思ったほどです。

ところがPART2を観たら、サンドワームを操るフレメンのライダーたちに惚れました。
まさか、あんな巨大な生物を移動手段として使っているとは!?

PART2ではポールの覚醒、フレメンの反乱、皇帝との対決と、物語が大きく動きます。
そして最後には、思いがけない切なさも残りました。


今回は、そんな『デューン 砂の惑星 PART2』の感想と、観ていて気になったことをまとめてみたいと思います。
※ここからは結末を含むネタバレがあります。

サンドワームに乗るシーンが圧巻!PART2最大の感動

今回、私が最も興奮したのは、ポールが初めてサンドワームに乗る場面です。
砂漠の地下から現れる、とてつもなく巨大な生物。

その背中に飛び乗り、振り落とされそうになりながらも乗りこなしていくポール。
もう、興奮と感動の嵐でした。
もっとも、ポールなら成功するだろうとは思っていましたけど。

それでも、映像の迫力は想像以上でした。
そして、さらに驚いたのが終盤です。
何頭ものサンドワームが、フレメンたちを乗せて砂漠を進んでくるではありませんか。
「あ、ライダーがたくさんいるんだ!」
思わずそんなことを考えてしまいました。

ポールだけが特別に乗れるわけではなく、フレメンたちにとってサンドワームは砂漠を移動するための手段でもあるんですね。

もちろん、彼らにとってサンドワームは神聖な存在でもあります。
恐れ、敬いながら、その力を借りて生きている。

巨大な生物を登場させるだけでなく、その生物と共に暮らす人々の文化まで描かれているところが素晴らしいと思いました。
これこそ、私が『DUNE』の世界観に惹かれる理由なのかもしれません。

救世主になることを拒んでいたポールが、少し怖い存在に

PART1のポールは、自分に与えられた運命に戸惑う青年でした。
PART2でも、最初は救世主として祭り上げられることを拒んでいましたよね。
ところが、物語が進むにつれて彼の態度は変わっていきます。

特に印象的だったのが、南部のフレメンたちを前に演説する場面。
あのポールには、以前のような迷いが感じられませんでした。
自分が何者なのかを理解し、人々を導く覚悟を決めたように見えました。

ただ、その姿を見て、私は少し怖くなったんです。
大勢の人々が一人の人物を救世主として崇め、その言葉に熱狂する。
ポールは確かに特別な力を持っています。

けれど、その力によって人々を動かせるようになったとき、彼はどこへ向かうのでしょう。
もっとも、あの変化が唐突だったとは思いません。
むしろ、なるべくしてなったという印象です。

ポールは自分の運命から逃れようとしていましたが、結局はその中心へと進んでいった。
PART2は、そんな彼の変化を描いた作品でもあったと思います。

救世主になったポールは、なぜ皇帝の座まで求めたのか

疑問に思ったことがあります。
救世主になることと、皇帝になることは別の話ではないの?

ポールがフレメンを解放するだけなら、アラキスを取り戻せばいいのではないか。
最初はそう思いました。

でも、考えてみれば、アラキスには宇宙全体にとって重要な資源であるスパイスがあります。
スパイスが存在する限り、その支配権を狙う勢力は後を絶たないでしょう。
仮に皇帝の軍勢を追い払っても、また別の勢力がやってくるかもしれません。

フレメンが本当の意味で自由を手に入れるためには、アラキスを支配しようとする帝国の仕組みそのものを変える必要があったのかもしれません。

そう考えると、ポールが皇帝の座を求めた理由も理解できます。
ただし、そこから先は、もはや一つの惑星の解放では済まなくなります。

チャニとイルーラン王女、二人の女性が立っていた場面

ポールは皇帝を屈服させ、イルーラン王女との結婚を要求します。
この展開には、少々驚きました。

皇帝を倒すだけでは駄目なのか。
なぜ王女と結婚する必要があるのか。

王女との婚姻には、皇帝の地位を継承するための政治的な意味があるのでしょう。
でも、チャニにとっては、そんな事情など簡単に受け入れられるものではありません。
ここで印象深かったのが、皇帝がひざまずく場面です。

ポール、チャニ、イルーラン王女。
この三人の立ち姿が、とても印象に残りました。

イルーラン王女も、このときチャニがポールにとって特別な存在であることに気づいたのではないでしょうか。

ポールがこれから政治的に結ばれる女性と、彼が本当に愛している女性。
二人が同じ場所に立っている。

そして、チャニは立ち去ります。
切ない場面でした。
でも、私はチャニの決断を理解できます。

彼女はポールを愛していても、彼が救世主として崇められることには反対していました。
それなのに、ポールは彼女の想像をはるかに超える存在になってしまった。

ここでポールがチャニを引き止めていたら、どうだったでしょう。
「王女とは結婚するけど、君のことも愛している」なんて言われても困りますよね。
それでは安っぽい恋愛ドラマになってしまいます。

チャニが自分の意志で去り、ポールも引き止めない。
だからこそ、あの別れには重みがあったと思います。
そして、チャニがサンドワームに乗って去っていく姿。
悲しいのに、実にクールでした。

ジェシカは怖いほど強い女性だった

PART2でもう一人、強烈な印象を残したのがポールの母ジェシカです。
命の水を飲み、ベネ・ゲセリットの教母となったジェシカ。

彼女はフレメンの信仰を利用しながら、ポールを救世主へと導こうとします。
この人、怖い。
でも、すごい。
そして、とにかく強い。

ジェシカは母親としてポールを守りたいのでしょう。
一方で、彼を特別な存在にしたいという野心も感じられます。

さらに、夫レト公爵を殺されたことへの復讐心もあったのではないでしょうか。
しかも、彼女自身がハルコンネン男爵の娘だったという血筋の秘密まで明らかになります。

アトレイデス家とハルコンネン家。
敵対する二つの家系の血が、ポールの中でつながっているわけです。
このあたりの設定を知ると、物語の奥行きがさらに増します。

フェイド=ラウサは本当に必要だった?背景を知って印象が変わった

ハルコンネン家のフェイド=ラウサも、PART2から登場する重要人物です。
坊主頭が印象的です。

フェイドが戦う闘技場の場面は、突然モノクロになったので、一瞬、過去の回想シーンかと思いました。あの異様な映像と、巨大な闘技場の規模には圧倒されました。

フェイド=ラウサの存在理由がちょっとよくわからなくて、最初「この人物、本当に必要だったのかな」と思ってしまいました。
最後にポールと一騎打ちをするものの、闘技場の場面ほどの迫力は感じられなかったからです。

ところが、背景を知ると印象が変わりました。
ベネ・ゲセリットは本来、ジェシカに娘を産ませ、その娘をフェイドと結婚させることで、望む血統を完成させようとしていたのです。

しかし、ジェシカはレト公爵の望みに応えて息子ポールを産みました。
つまりフェイドは、ただの残虐な敵役ではなく、ベネ・ゲセリットの長年の計画に関わる重要人物だったわけです。

このことを映画の中でもう少し分かりやすく描いてくれていたら、フェイド=ラウサというキャラクターがもっと生きたのではないでしょうか。
そう思うと、少し惜しい気がします。

皇帝をひざまずかせたポール、しかし戦いは終わらない

終盤の一騎打ちを見直してみると、最初に感じた物足りなさは少し薄れました。
広大な砂漠での戦いから、狭い空間での決闘へ。
そして、皇帝がポールにひざまずく。

一連の流れとして見ると、これでよかったのかもしれません。
ただ、皇帝を屈服させても、すべてが解決したわけではありません。
他の有力な家々は、ポールの皇帝即位を認めようとしません。

そして、ポールはフレメンたちを戦いへと向かわせます。
「みなを楽園に導く」
フレメンたちが待ち望んできた楽園を、本当に実現できる?

ただし、そのために失うものも大きいでしょう。
ポール自身も、すでに大切なものを失い始めています。

彼がこれからどんな歴史を作っていくのか。
それを見届けたいと思いました。

まとめ|PART3は映画館で観たい

『デューン 砂の惑星 PART2』を観て、改めて思いました。
私は、この作品の壮大な世界観そのものが好きなんです。
ポールが好きか嫌いか、誰が正しいか間違っているか。
それだけで観ているわけではありません。

私たちが暮らす天の川銀河から遠く離れた、架空の宇宙で繰り広げられる惑星間の争い。
そこに暮らす人々の歴史や文化、政治や宗教、そして巨大な生物たち。
そんな世界に思いをはせる時間が楽しい。

PART1,PART2とも自宅で鑑賞しましたが、『デューン』PART3が公開されたら映画館に行きます。
あの果てしない砂漠と巨大なサンドワームを、今度は大きなスクリーンで体験してみたいと思っています。

PART1、PART2を理解したうえでPART3を観ると、ポールの変化や彼を取り巻く人々の思惑が、さらに興味深く感じられるはずです。

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ポールの運命がどこへ向かっていくのか。
その先に待つ物語を、私もPART3で見届けたいと思っています。

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